雷親父 2017 2 5

書名 米中開戦
著者 渡邉 哲也  徳間書店

 最近の日本では、雷親父がいなくなりました。
今では、日本の父親は、優しい父ばかりで、
別の言い方をすれば、家庭内で存在感がないと言えるでしょう。
 だから、多くの日本人は、トランプ大統領に懸念を持つのです。
選挙期間中に、トランプ氏による、
「日本が在日米軍の駐留経費をもっと負担しなければ、
米軍は、日本から撤退する」というような趣旨の発言を聞いて、
多くの日本人は、大いなる懸念を抱いたでしょう。
 現在、アメリカ軍は、多くの国に駐留しています。
数多くある国の中で、駐留経費に関しては、
日本は、模範的な存在です。
このような模範的な国を叱ると、どうなるか。
 たとえば、あなたが野球チームの監督で、
チームをまとめるのには、どうすればよいか。
まさか全員を叱るわけにはいきません。
 この場合は、優等生のような選手を叱ればよいのです。
優等生のような選手が叱られるのを見て、
問題ある選手は、「本当は、自分たちが叱られているのだ」とわかるのです。
 貿易問題も、似たようなものです。
この問題は、数十年前に、日米貿易摩擦が起こってから、
日本は、数十年間も改善に努力をしてきました。
だから、日本は、貿易問題に関しては、優等生的な存在です。
 しかし、そういう日本を「貿易黒字になっていて、けしからん」と叱ることで、
貿易黒字に関して非常に問題がある国に対して、警告をしているのです。
 昔の父親は、怖い存在でした。
いつ雷が落ちるのかと、予測不能でした。
 しかし、私は、そういう父に対して疑問を持ったのでした。
「僕は悪いことをしていないのに、なぜ僕だけが叱られるのか」と不満を持っていました。
 これは、私が大人になって気づいたのですが、
父としては、幼い弟や妹を叱るわけにはいかなかったのです。
そこで、長男で大きかった私を叱ったのです。
 さて、この本から興味深いところを見てみましょう。
アメリカでは、トランプ氏を嫌いな人が多いから、
反トランプデモが起こることは仕方ないことだと思っていますが、
デモ隊を写した写真の中で、アメリカ国旗を燃やす参加者がいるのです。
 普通のアメリカ人だったら、
いくらトランプ氏が嫌いでも、さすがにアメリカ国旗を燃やすことはないでしょう。
アメリカに、外国人の活動家が入国して、いろいろな活動をしているのかもしれません。
 私の記憶が確かならば、
アメリカ国旗に忠誠を誓うことで、
アメリカ人になることができると聞いたことがあります。
















































































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